毎日頭の中が先生でいっぱいです
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こんばんは、たなばたですよ!別にだからどうしたってわけじゃないけど。短冊なんて小学校以来書いてないけど。。
おほしさまにお願いしたいことは、これからもたのしくやってけますようにってそれだけです。さーさーのーはーさーらさらーって、今日園児たちは歌ってるのかな。
たなばただからたなばたのネタを考えてみました。いっしょけんめ考えたけど、どうにもあんまりロマンティックになりそうにないというこまったことでございましたわよ。
とりあえず独立したネタを書くことにして、試し読みとかそういうめんどくさいことは、あきらめました。内容が変わる可能性もあるし、もろもろの表現が全部入れ替わる可能性とかもあるし、あんまり現実的でないなあと思って。
おふたりがいっつもなんとなくこんなかんじで、かわいくきゃっきゃしてたらいいな。まあ興味がありましたら続きから読んでやってくださいな。あんまりたなばたに関係ないけどね!!!
おほしさまにお願いしたいことは、これからもたのしくやってけますようにってそれだけです。さーさーのーはーさーらさらーって、今日園児たちは歌ってるのかな。
たなばただからたなばたのネタを考えてみました。いっしょけんめ考えたけど、どうにもあんまりロマンティックになりそうにないというこまったことでございましたわよ。
とりあえず独立したネタを書くことにして、試し読みとかそういうめんどくさいことは、あきらめました。内容が変わる可能性もあるし、もろもろの表現が全部入れ替わる可能性とかもあるし、あんまり現実的でないなあと思って。
おふたりがいっつもなんとなくこんなかんじで、かわいくきゃっきゃしてたらいいな。まあ興味がありましたら続きから読んでやってくださいな。あんまりたなばたに関係ないけどね!!!
逃避行
夜の帳の降りたころ、車で見慣れた家の前に乗りつけると、ソファの上で壊れてしまったらしい置時計と奮闘中のキリコに近づいた。モノクルをかけている。細かい作業をするときはいつもそうだ。目鼻だちのくっきりした人間でなくてはかけられないので、すこしいまいましい気持ちにもなるが、よく似合う。
「15分以内にしたくしろって云ったらできるかい」
夜いきなり押しかけてきた人間にしてはまたずいぶんな台詞であったが、キリコは気にしなかった。
「15分もあったらなんだってできますけど、なんのしたく?」
キリコは視線を置時計からブラックジャックのほうに向けた。骨ばった手の中の置時計は、いつも寝室に置かれているやつだ。ずっと壊れててもいいのにな。彼はそう思った。寝室に時計なんて、ないほうがいい。時間の概念なんて忘却して、戯れていたいじゃないか。いつまでも。おどるように。
「それがおれにもわからない。とにかく、どっかに行こうと思った。それなら、途中で道連れがいたほうがいいと思って」
彼は笑って、キリコの手の中から置時計を剥奪し、テーブルの上に置いた。キリコの目線はしばらく置時計に向けられていたけれど、やがて彼はそっと目を閉じて、モノクルをはずした。
「長くなるのかしら」
「それもわからない。すきなところに行って、すきにするさ、たぶん、運転してたらどこかに行きたくなるかもしれない。気分がかわって戻ってくるかも」
まくしたてるように云うブラックジャックにキリコは微笑んだ。
「それじゃあまあそれなりに準備しないと。といっても別にもって行くものはそんなにないし……とてつもなく寒いところに行くとか、吐きそうなほど暑いところに行くとか、そういうことはないでしょう?」
ブラックジャックは肩をすくめて、その可能性を否定した。
「……飛行機には……乗りますか」
キリコがすこし顔をしかめて訊ねてきたので、彼は笑って、
「乗らないよ。あんたが嫌なことはしない」
キリコはそのことばに安心したように微笑んで立ち上がり、部屋からいなくなったが、驚くほど短い時間でスーツケースを片手にまた現れた。
「またずいぶん早いな。ギネス記録ものだ。5分とかかってないよ。申請しない?」
「しません。並はずれてものに執着がないだけですよ」
ブラックジャックは笑った。
「あんたはね。まったくそのとおり。いやってほど執着しないんだから。そんなところがすばらしいよ」
「ありがとう。ほめていただいて。それじゃあ私をどこかへ連れていってくださいな」
そう云ってキリコが手を差し出したから、彼はそれをとって唇を押しあて、おんぼろにはちがいないがつくりは抜群にいい車にキリコをやさしく押しこんだ。
「さて、今日は何の日でしょう」
彼が車を出すか出さないかのうちにいきなりそんなことを云うので、キリコは眉を吊り上げて、首をかしげた。
「そうですねえ、7月7日ですけど……ああ、あのお星さまのロマンティックなお話の日ですね」
「そうだよ。1年に1回しか会えないかわいそうなお星さまがたの日だ。別にそれは関係ないし今日は天気も曇りだけどね」
「そうですねえ。お星さまは見えないみたい」
キリコは車の窓から外をのぞいた。空は曇って、真っ暗である。なんとなくじめじめして、下手をしたら雨でも降りかねなかった。
「雨が降ると、お星さまがたは会えないんですか?」
「そういう説もある。ばかみたいだよな。天気に左右されるとか、1年に1回しか会えないとか。努力が足りないんじゃないか?まあ架空のお話にけちつけたってしょうがないけどさ。おれだったら、すくなくとも月に1ぺんは会うように努力するね」
それでキリコは気がついたのだが、この前先生と会ってから、どうもひと月ちかく経っているように思われた。おやおや、と内心思う。先生がすこぶる忙しくしていたのか、それともなんとなしにあいだが空いてしまったのか、そのあたりはわからないけれど。こんな日にわざわざやってきたのは、彼なりの義務感からなのか、それともロマンティシズムからなのか。そのいずれもあたっているような気もする。キリコはとなりでハンドルを握る男に気づかれぬよう、ひっそりと笑った。
「どうもありがとう先生。お気遣いいただいて」
先生はすこしむせた。
ブラックジャックが動揺を鎮めるための、しばしの沈黙があった。キリコは考えた、もし1年に1度しか先生に会えなかったとしたら……実際、世界中には遠距離恋愛でそんな状態に陥っている恋人たちがきっとたくさんいるだろうけれど……そうしたら、またぞろすきをみて飛行機にでも飛び乗りかねない。まあおばかさんだこと、と彼はまたひとり笑った。とはいえ、恥入る気にはならなかった。恋心とは、そういうものだ。その点、彼の先生は月に1度は、という努力をしてくれているようだから、それはずいぶんありがたいことなのだ。
動揺が落ちついたのか、先生はすっかりいつもの調子に戻って、けれどもどこかしんみりと、云った。
「おれは、あのねえ、こういうこと云うと、自分が大バカみたいな気がしてくるけど、あんたがとなりに乗っかってると、とりあえずこのままどこまでも行ってもいいなとか、まっすぐ海に突っ込んで死んでもいいなとか、いろんなことを思うんだよ。正直な話、えらい気分が高揚する。200キロでぶっとばしたいくらい。もちろんこの車にそんなスピードは出ないけどさ。でも、なんだかそんなようなきもちになる。で、……どこに行ったらいいと思う?海にしようか山にしようか、田舎にしようか都会に出ようか」
キリコは笑って、歌うように答えた、
「愛の生まれる場所に。たとえば、やわらかく肌触りのいい寝具の上。音もなく揺れるゆりかご、生命の躍動にみちた、妙なる遊戯」
ブラックジャックは運転中にもかかわらず、ぎょっとしたようにキリコを見やった。
「前方不注意ですよ」
「これが不注意にならずにいられるかい、なああんた、なんでそれ先に云ってくれないんだろう。云ってくれさえしたら、ガソリンもあんたの時間もまったく無駄にはしなかったのに。ああもう、引き返そう、万事それからだ」
真っ黒のおんぼろ車は、ぞっとするほどのスピードでUターンした。
「私はそんなに時間のロスはありませんでしたけどね」
ブラックジャックは、いかにも愉快そうにそうつぶやいたキリコにいぶかしげな視線を投げた。
「スーツケースは空ですから」
そう云ってふいに大笑いしはじめたキリコにブラックジャックは目をしばたかせ、……それから顔をしかめた。
「腹の立つひとだよあんたは。おれのこと完全におちょくってるだろ」
「まさか。あのねえ、おばかさん、私に会いに来るときに、もうすこし欲求不満をにおわせない工夫をなさいな。お星さまもロマンティシズムも、台無しですよ」
キリコはまた大笑いしはじめた。
「ちくしょう」
先生はあと数百メートルというキリコの家までの距離を、おんぼろの車が悲鳴を上げるほどおもいっきり飛ばした。
夜の帳の降りたころ、車で見慣れた家の前に乗りつけると、ソファの上で壊れてしまったらしい置時計と奮闘中のキリコに近づいた。モノクルをかけている。細かい作業をするときはいつもそうだ。目鼻だちのくっきりした人間でなくてはかけられないので、すこしいまいましい気持ちにもなるが、よく似合う。
「15分以内にしたくしろって云ったらできるかい」
夜いきなり押しかけてきた人間にしてはまたずいぶんな台詞であったが、キリコは気にしなかった。
「15分もあったらなんだってできますけど、なんのしたく?」
キリコは視線を置時計からブラックジャックのほうに向けた。骨ばった手の中の置時計は、いつも寝室に置かれているやつだ。ずっと壊れててもいいのにな。彼はそう思った。寝室に時計なんて、ないほうがいい。時間の概念なんて忘却して、戯れていたいじゃないか。いつまでも。おどるように。
「それがおれにもわからない。とにかく、どっかに行こうと思った。それなら、途中で道連れがいたほうがいいと思って」
彼は笑って、キリコの手の中から置時計を剥奪し、テーブルの上に置いた。キリコの目線はしばらく置時計に向けられていたけれど、やがて彼はそっと目を閉じて、モノクルをはずした。
「長くなるのかしら」
「それもわからない。すきなところに行って、すきにするさ、たぶん、運転してたらどこかに行きたくなるかもしれない。気分がかわって戻ってくるかも」
まくしたてるように云うブラックジャックにキリコは微笑んだ。
「それじゃあまあそれなりに準備しないと。といっても別にもって行くものはそんなにないし……とてつもなく寒いところに行くとか、吐きそうなほど暑いところに行くとか、そういうことはないでしょう?」
ブラックジャックは肩をすくめて、その可能性を否定した。
「……飛行機には……乗りますか」
キリコがすこし顔をしかめて訊ねてきたので、彼は笑って、
「乗らないよ。あんたが嫌なことはしない」
キリコはそのことばに安心したように微笑んで立ち上がり、部屋からいなくなったが、驚くほど短い時間でスーツケースを片手にまた現れた。
「またずいぶん早いな。ギネス記録ものだ。5分とかかってないよ。申請しない?」
「しません。並はずれてものに執着がないだけですよ」
ブラックジャックは笑った。
「あんたはね。まったくそのとおり。いやってほど執着しないんだから。そんなところがすばらしいよ」
「ありがとう。ほめていただいて。それじゃあ私をどこかへ連れていってくださいな」
そう云ってキリコが手を差し出したから、彼はそれをとって唇を押しあて、おんぼろにはちがいないがつくりは抜群にいい車にキリコをやさしく押しこんだ。
「さて、今日は何の日でしょう」
彼が車を出すか出さないかのうちにいきなりそんなことを云うので、キリコは眉を吊り上げて、首をかしげた。
「そうですねえ、7月7日ですけど……ああ、あのお星さまのロマンティックなお話の日ですね」
「そうだよ。1年に1回しか会えないかわいそうなお星さまがたの日だ。別にそれは関係ないし今日は天気も曇りだけどね」
「そうですねえ。お星さまは見えないみたい」
キリコは車の窓から外をのぞいた。空は曇って、真っ暗である。なんとなくじめじめして、下手をしたら雨でも降りかねなかった。
「雨が降ると、お星さまがたは会えないんですか?」
「そういう説もある。ばかみたいだよな。天気に左右されるとか、1年に1回しか会えないとか。努力が足りないんじゃないか?まあ架空のお話にけちつけたってしょうがないけどさ。おれだったら、すくなくとも月に1ぺんは会うように努力するね」
それでキリコは気がついたのだが、この前先生と会ってから、どうもひと月ちかく経っているように思われた。おやおや、と内心思う。先生がすこぶる忙しくしていたのか、それともなんとなしにあいだが空いてしまったのか、そのあたりはわからないけれど。こんな日にわざわざやってきたのは、彼なりの義務感からなのか、それともロマンティシズムからなのか。そのいずれもあたっているような気もする。キリコはとなりでハンドルを握る男に気づかれぬよう、ひっそりと笑った。
「どうもありがとう先生。お気遣いいただいて」
先生はすこしむせた。
ブラックジャックが動揺を鎮めるための、しばしの沈黙があった。キリコは考えた、もし1年に1度しか先生に会えなかったとしたら……実際、世界中には遠距離恋愛でそんな状態に陥っている恋人たちがきっとたくさんいるだろうけれど……そうしたら、またぞろすきをみて飛行機にでも飛び乗りかねない。まあおばかさんだこと、と彼はまたひとり笑った。とはいえ、恥入る気にはならなかった。恋心とは、そういうものだ。その点、彼の先生は月に1度は、という努力をしてくれているようだから、それはずいぶんありがたいことなのだ。
動揺が落ちついたのか、先生はすっかりいつもの調子に戻って、けれどもどこかしんみりと、云った。
「おれは、あのねえ、こういうこと云うと、自分が大バカみたいな気がしてくるけど、あんたがとなりに乗っかってると、とりあえずこのままどこまでも行ってもいいなとか、まっすぐ海に突っ込んで死んでもいいなとか、いろんなことを思うんだよ。正直な話、えらい気分が高揚する。200キロでぶっとばしたいくらい。もちろんこの車にそんなスピードは出ないけどさ。でも、なんだかそんなようなきもちになる。で、……どこに行ったらいいと思う?海にしようか山にしようか、田舎にしようか都会に出ようか」
キリコは笑って、歌うように答えた、
「愛の生まれる場所に。たとえば、やわらかく肌触りのいい寝具の上。音もなく揺れるゆりかご、生命の躍動にみちた、妙なる遊戯」
ブラックジャックは運転中にもかかわらず、ぎょっとしたようにキリコを見やった。
「前方不注意ですよ」
「これが不注意にならずにいられるかい、なああんた、なんでそれ先に云ってくれないんだろう。云ってくれさえしたら、ガソリンもあんたの時間もまったく無駄にはしなかったのに。ああもう、引き返そう、万事それからだ」
真っ黒のおんぼろ車は、ぞっとするほどのスピードでUターンした。
「私はそんなに時間のロスはありませんでしたけどね」
ブラックジャックは、いかにも愉快そうにそうつぶやいたキリコにいぶかしげな視線を投げた。
「スーツケースは空ですから」
そう云ってふいに大笑いしはじめたキリコにブラックジャックは目をしばたかせ、……それから顔をしかめた。
「腹の立つひとだよあんたは。おれのこと完全におちょくってるだろ」
「まさか。あのねえ、おばかさん、私に会いに来るときに、もうすこし欲求不満をにおわせない工夫をなさいな。お星さまもロマンティシズムも、台無しですよ」
キリコはまた大笑いしはじめた。
「ちくしょう」
先生はあと数百メートルというキリコの家までの距離を、おんぼろの車が悲鳴を上げるほどおもいっきり飛ばした。
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