毎日頭の中が先生でいっぱいです
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順調につづきをかきます。そしてまだつづきます。
自分こんなんもかけるんだなあ。よしよし。とにかく先生がアホだ。こういうアホな先生もいい。。。かっこいい先生でもいい。しょうもない先生でもいい。きもちわるいのもゆるせる。つまりはまあ、先生ならなんでもいいです(ただしリアルにバイオレンスなひとは個人的にむり)。
ネタはつづきからどうぞ。
自分こんなんもかけるんだなあ。よしよし。とにかく先生がアホだ。こういうアホな先生もいい。。。かっこいい先生でもいい。しょうもない先生でもいい。きもちわるいのもゆるせる。つまりはまあ、先生ならなんでもいいです(ただしリアルにバイオレンスなひとは個人的にむり)。
ネタはつづきからどうぞ。
信号が青にかわって、たくさんのひとがいっせいにおうだんほどうをわたりはじめました。ブラックジャック先生はカラスみたいにまっくろで、そのうえ季節はずれにコートなどきていましたので、そのなかでもばつぐんに目だっていましたけれど、あんまりおおぜいひとがいるので、長いおうだんほどうをわたりおえたころには、正直うんざりしていました。いわゆるスクランブルこうさてんといって、ひとがわたっているあいだは車がぜったいに通らないので、みんな自分の行きたい方向に横にもななめにもすきかってにむかうものですから、ゆだんをするともみくちゃにされてしまうのです。ブラックジャック先生はなんだか腹がたってきて、やけっぱちに、入るつもりのなかった細い路地に入ると、ほっとしたようにためいきをつきました。
彼はちかくにある大きな病院でたいへんな手術をしてきたのです。たいへんでしたが、これはうまくいきました。きっとその患者さん(わかい奥さんでしたけれど)は、もうだいじょうぶでしょう。彼はとても満足していましたので、せっかくの気分がひとごみのせいでぶちこわしになったことにも、腹をたてていました。いちど腹をたてると、なんでもかんでもきにくわなくなってきてしまうものです。ブラックジャック先生は、鼻をならしてたばこに火をつけました(ここは道路でたばこをすってはいけないのにです)。先生がおちつくには、たばこがいちばんてっとりばやいのでした。そうしてなんどかけむりをすったりはいたりしているうちに、いかりもおさまって、おうような気持ちになっていました。そこで、先生はとまっているホテルまで大きな通りでなく、うらみちを通っていけないか、ちょっとたんけんしてみることにしました。なにしろ大きな通りにはひとがあんまりいるので、ひきかえすきにもならなかったのです。
ブラックジャック先生はあたりをみまわし、なんとなくホテルの方向のけんとうをつけると、細い路地をあるきはじめました。しばらく行くと、すこし大きめの通りにぶつかりましたが、ひとはそんなに多くありません。その通りを右のほうにあるくと、ホテルに近づけそうでした。彼は右にまがりました。
すこしすすむと、左手にちょっといいかんじの古いきっさ店のようなところがありました。ガラスばりの窓が道路にめんしていて、中のようすがみえるようになっています。ブラックジャック先生はなにげなくそのあたりに視線をおくりましたが、つぎのしゅんかん、そのきっさ店の窓にくぎづけになってしまいました。
「ドクターキリコ!」
彼はそうさけびそうになって、さすがにあわてて口をおさえました。ちょっと、いくらなんでもおとなげないですものね。ちょうど窓ぎわのあたりの席に、ドクターキリコが座っているのです。ブラックジャック先生はきっさ店のななめまえの位置にいましたので、ちょうどドクターキリコが座っているいすと、テーブルの半分しか見えませんでしたが、白い髪の毛や眼帯はまちがいようがありません。ゆうがにティーカップなど口もとにはこんでいます。ブラックジャック先生はいつものように全身がむらむらしてきて、すぐさまそのきっさ店に入って彼につっかかっていこうとしましたが、思いとどまってしまいました。なぜなら、ドクターキリコが向かいの席にむかってほほえみ、なにか口をうごかしてはなしかけたからです。ドクターキリコはひとりではなく、ここからは見えない向かいの席に、だれかいるようでした。ドクターキリコはあいての話をきいているのか、しばらくだまっていましたが、やがてとてもたのしそうにわらいました。そんなにたのしそうなドクターキリコの顔を、ブラックジャック先生はみたことがありませんでした。ドクターキリコはなにやらうなずいて、また話しはじめました。
「ちくしょう!」
とブラックジャック先生はいいました(あんまりきれいなことばではありませんね)。
「どこのだれだかしらんが、キリコと話しこんでるなんてよっぽどのものずきか、頭のおかしいのにちがいない。もしかしたら仕事の依頼なんじゃないか?いや、でも、だったらあんなにたのしそうにしているわけがない。そもそも相手はだれなんだ、男か?女か?ここからじゃ見えないじゃないか。ちくしょう、キリコのやつへらへらして、なにがそんなにたのしいんだ、ひとごろしのくせして」
彼はとってもいいことばとはいえないことばをつぎつぎとはきながら、なんとかして相手の顔を見たいと思いました。でも、お店のまえを通っては、見つかってしまうかもしれません。彼はなぜか、ぜったいにドクターキリコに見つかりたくない、と思いました。彼に見られないようにして、お店の窓を反対側からのぞくことはできないものでしょうか?
さいわい、このあたりは細い路地が碁盤の目のようになっていました。ブラックジャック先生は、ドクターキリコとその相手のことをみそくそにいいながら、おおいそぎで走って店のまわりをコの字型にまわりこみ、さっきとは反対側のほうから、自分の姿が見えないようによくちゅういして、でんしんばしらのかげにかくれ、問題のきっさ店の窓を見ました。どこからどうみてもあぶないそのようすに、まばらに道路をあるいていくひとがもれなくふりかえりましたが、彼はそれどころではありませんでした。
ドクターキリコが座っている席の向かいにいたのは、なんと女性でした。それも、とびっきりの美人でした。茶色い長い髪がカールして、ふわふわと顔の横やパステルピンクのカットソーのうえにただよっていました。ほどよく化粧された顔は、とっても目がおおきくてぱっちりしています。お人形さんのようでした。年はせいぜいハタチとちょっとでしょうか。ブラックジャック先生は、ドクターキリコの妹のユリさんというひとを、兄に似ずとっても美人だと思っていますが(けれど、おかしな話ですが、ドクターキリコはこのユリさんに、実際問題よく似ているのでした!)、そのユリさんにもひけをとらないくらいのものすごい美人でした。
ブラックジャック先生は、ものすごく腹がたちました。ひとがいっしょうけんめい手術をしてたっていうのに、ドクターキリコはこんなところで美人な女のひととたのしくおしゃべりでもしていたのかと思うと、なんだかやりきれませんでした。そもそも、あの女のひとは誰なのでしょう?彼女も、ときおりとてもたのしそうに笑いました。口もとをおさえたり、首をかたむけたり、けっこうチャーミングです。ブラックジャック先生のいらいらはそのたびにおおきくなりました。
彼女はいったいドクターキリコのなんなのだろう?
彼はそれがきになってしかたがありませんでした。
では今日のところはこれくらいにして、つぎはブラックジャック先生がおとくいのストーキングで、ドクターキリコをしつこくおいかけていくおはなしをしましょう。
つづきは、たぶん日曜日に。
彼はちかくにある大きな病院でたいへんな手術をしてきたのです。たいへんでしたが、これはうまくいきました。きっとその患者さん(わかい奥さんでしたけれど)は、もうだいじょうぶでしょう。彼はとても満足していましたので、せっかくの気分がひとごみのせいでぶちこわしになったことにも、腹をたてていました。いちど腹をたてると、なんでもかんでもきにくわなくなってきてしまうものです。ブラックジャック先生は、鼻をならしてたばこに火をつけました(ここは道路でたばこをすってはいけないのにです)。先生がおちつくには、たばこがいちばんてっとりばやいのでした。そうしてなんどかけむりをすったりはいたりしているうちに、いかりもおさまって、おうような気持ちになっていました。そこで、先生はとまっているホテルまで大きな通りでなく、うらみちを通っていけないか、ちょっとたんけんしてみることにしました。なにしろ大きな通りにはひとがあんまりいるので、ひきかえすきにもならなかったのです。
ブラックジャック先生はあたりをみまわし、なんとなくホテルの方向のけんとうをつけると、細い路地をあるきはじめました。しばらく行くと、すこし大きめの通りにぶつかりましたが、ひとはそんなに多くありません。その通りを右のほうにあるくと、ホテルに近づけそうでした。彼は右にまがりました。
すこしすすむと、左手にちょっといいかんじの古いきっさ店のようなところがありました。ガラスばりの窓が道路にめんしていて、中のようすがみえるようになっています。ブラックジャック先生はなにげなくそのあたりに視線をおくりましたが、つぎのしゅんかん、そのきっさ店の窓にくぎづけになってしまいました。
「ドクターキリコ!」
彼はそうさけびそうになって、さすがにあわてて口をおさえました。ちょっと、いくらなんでもおとなげないですものね。ちょうど窓ぎわのあたりの席に、ドクターキリコが座っているのです。ブラックジャック先生はきっさ店のななめまえの位置にいましたので、ちょうどドクターキリコが座っているいすと、テーブルの半分しか見えませんでしたが、白い髪の毛や眼帯はまちがいようがありません。ゆうがにティーカップなど口もとにはこんでいます。ブラックジャック先生はいつものように全身がむらむらしてきて、すぐさまそのきっさ店に入って彼につっかかっていこうとしましたが、思いとどまってしまいました。なぜなら、ドクターキリコが向かいの席にむかってほほえみ、なにか口をうごかしてはなしかけたからです。ドクターキリコはひとりではなく、ここからは見えない向かいの席に、だれかいるようでした。ドクターキリコはあいての話をきいているのか、しばらくだまっていましたが、やがてとてもたのしそうにわらいました。そんなにたのしそうなドクターキリコの顔を、ブラックジャック先生はみたことがありませんでした。ドクターキリコはなにやらうなずいて、また話しはじめました。
「ちくしょう!」
とブラックジャック先生はいいました(あんまりきれいなことばではありませんね)。
「どこのだれだかしらんが、キリコと話しこんでるなんてよっぽどのものずきか、頭のおかしいのにちがいない。もしかしたら仕事の依頼なんじゃないか?いや、でも、だったらあんなにたのしそうにしているわけがない。そもそも相手はだれなんだ、男か?女か?ここからじゃ見えないじゃないか。ちくしょう、キリコのやつへらへらして、なにがそんなにたのしいんだ、ひとごろしのくせして」
彼はとってもいいことばとはいえないことばをつぎつぎとはきながら、なんとかして相手の顔を見たいと思いました。でも、お店のまえを通っては、見つかってしまうかもしれません。彼はなぜか、ぜったいにドクターキリコに見つかりたくない、と思いました。彼に見られないようにして、お店の窓を反対側からのぞくことはできないものでしょうか?
さいわい、このあたりは細い路地が碁盤の目のようになっていました。ブラックジャック先生は、ドクターキリコとその相手のことをみそくそにいいながら、おおいそぎで走って店のまわりをコの字型にまわりこみ、さっきとは反対側のほうから、自分の姿が見えないようによくちゅういして、でんしんばしらのかげにかくれ、問題のきっさ店の窓を見ました。どこからどうみてもあぶないそのようすに、まばらに道路をあるいていくひとがもれなくふりかえりましたが、彼はそれどころではありませんでした。
ドクターキリコが座っている席の向かいにいたのは、なんと女性でした。それも、とびっきりの美人でした。茶色い長い髪がカールして、ふわふわと顔の横やパステルピンクのカットソーのうえにただよっていました。ほどよく化粧された顔は、とっても目がおおきくてぱっちりしています。お人形さんのようでした。年はせいぜいハタチとちょっとでしょうか。ブラックジャック先生は、ドクターキリコの妹のユリさんというひとを、兄に似ずとっても美人だと思っていますが(けれど、おかしな話ですが、ドクターキリコはこのユリさんに、実際問題よく似ているのでした!)、そのユリさんにもひけをとらないくらいのものすごい美人でした。
ブラックジャック先生は、ものすごく腹がたちました。ひとがいっしょうけんめい手術をしてたっていうのに、ドクターキリコはこんなところで美人な女のひととたのしくおしゃべりでもしていたのかと思うと、なんだかやりきれませんでした。そもそも、あの女のひとは誰なのでしょう?彼女も、ときおりとてもたのしそうに笑いました。口もとをおさえたり、首をかたむけたり、けっこうチャーミングです。ブラックジャック先生のいらいらはそのたびにおおきくなりました。
彼女はいったいドクターキリコのなんなのだろう?
彼はそれがきになってしかたがありませんでした。
では今日のところはこれくらいにして、つぎはブラックジャック先生がおとくいのストーキングで、ドクターキリコをしつこくおいかけていくおはなしをしましょう。
つづきは、たぶん日曜日に。
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