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毎日頭の中が先生でいっぱいです
2025/04
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こんばんは、結局見てきました、ホームズさま。
結論としては、まあことさらマイナス評価というわけではありませんでしたが、なにしろ、どっかんどっかん爆発したり、殴り合いをやらかしたりしてるので、目がつかれました。ふうう。。
でもせんえんででっかい画面とでっかい音(なんでもいいけど、映画館の音のでかさは殺人的だと思う)で見られたから、まあいいということにしておきます。

ネタバレしないように以下いろいろ書きます。ぜんぶホームズさまの話なんだからね!

まず、ホームズさまの造形ですが。
結構、基本的というかとくにひねりはなかったように思います。事件がないととたんにひきこもってしまうとか、部屋であやしげな実験をしてるとか、壁にピストルでVR(victoria regina、ヴィクトリア女王のこと)って撃ちつけるとか。パイプ党だし。
ホームズさまをつくりあげていくとき必須の要素として、変人で躁鬱ぎみ、ずば抜けた頭脳と観察眼、行動力、というあたりを盛り込んでいけば、意外にホームズさまになってくれる気がしました。というか、むしろそれ以外の部分ではげしく好みが分かれてくるんですね。
たとえば今回の映画は、アクション映画だからだと思いますが「武闘派」なホームズさまを前面に押し出していて、スマートでエレガンスなジェレミーブレットさま的なホームズさまを期待すると、拒絶反応をおこすかもしれないです。正典では、ホームズさまは「バリツ」という日本発祥の武術を習得していて(バリツ、とは日本語の武術がなまったものでないかという説が有力ですが)、ボクシングもフェンシングも得意、普段運動らしい運動はしないがいざとなると俊敏、腕力もあり。ですから、まあありといえばありなわけですね。ですが、ホームズさまが解決策を殴り合いにもっていきたがるか否か、や、このんで腕力にものいわせようとするか、については、かなりひとによって解釈が分かれそうです。彼は頭脳派なので、暴力に訴えずとも相手の先を読んでスマートに解決するのだ!と主張したい方にとっては、あんまりなじめない可能性あり。
あと、ヴィジュアルのもんだい。ホームズさまは「猫のようにおしゃれ」であらせられるので、変人で薬物中毒のケがあっても金田一先生のようにもじゃもじゃ頭だったりはしないわけです、正典では。だから、今回のホームズさまの頭、が個人的にはちょっと違和感がありました。あと、ホームズさまは鷲鼻で痩身です。しつこいですが、正典のホームズさまは鷲鼻で痩身です。筋肉鍛えてるかんじじゃありません……せめてガリマッチョで……いてほしか……った……かな。。。

あと、これ個人的にすごく重要なんですが、アイリーン・アドラーのこと。彼女は、唯一ホームズさまを出し抜いた女性でございます。詳細は『ボヘミアの醜聞』を読んでください。あ、でもこのへん、本作を読んでないひとにはわかんないよね。どうなの、そのあたり。もう説明なんていらないほど有名だからスルーしてるのかしら。
今回、そのアイリーンが結構キーパーソンで、ホームズさまを渦中に引っぱりこむような役回りをしてるんですが、彼女にそこまでホームズさまに対する影響力があるだろうか、ということと、あと、ホームズさまの彼女に対する感情は恋愛的なものなのか。それと、アイリーンの人間像をどうとるか。泥棒猫的な女性にとらえられてしまうと、個人的にはちょっとごめんなさいになります。女性の魅力、というのは多々あるだろうと思いますが、ホームズさまが彼女に一目置いている、およびなんらかの感情を喚起させられるのは、彼女の知性と行動力の面において、のみであるのではなかろうか、と思ってるもので。
全体を通じて、アイリーンの人物造形が一番個人的にごめんなさいでした。たとえわるいかもしれないけど、ホームズさまはルパン3世じゃないので、不二子ちゃんに毎度毎度うまいこと使われちゃっても動くような、そういう感じのひとじゃないと思うんだな。そこまで論理と感情のバランスがよくないと思うんだよ。
というわけで、ホームズさま個人に関してはそんなところ。

長くなるからつづきをたたみます。





今回むしろ特筆すべきはワトスン先生のキャラクターじゃないかと思いました。
ワトスン先生は、ともすればボズウェル、いいひとだけどただのひと、というとらえられ方をされがちだし、ピーターウィムジイ卿なんて、「やはりワトスンは無能だ」とかいってますしね……これはセイヤーズ女史のおかんがえ……なの……か??
でも、じゃあなんでホームズさまはそんなワトスン先生と同居していられたんだいという話になってくるんですよね、個人的には。ワトスン先生は、勇敢だし義理堅いし、謙虚だし紳士的だし、とにかく人間としては相当できてるひとだ、と思うのね。没個性的、とも云えるかもしれないけれど。
その没個性的なワトスン先生が、かなりの個性を盛りこまれています。ホームズさまにとってなくてはならないひと。事件にぶちあたると、ワトスン先生がいないと調子が出ないかんじ。ホームズさまを殴るワトスン先生にはかなりびっくりした!ワトスン先生はもっと紳士的だよ!どんだけメアリーとの結婚をホームズさまにすねられていやな思いしたとしても、なぐることないじゃないか。あ、作中で第一の妻、メアリー・モースタンと婚約中ってことになってます。
おふたりのやりとりなんかはかなり軽快です。リズム感たっぷり。個人的に、「indeed」っていう相槌が好きで仕方がないんだけど、多用されていてうれしかったなあ。なんだか悪友のようなコンビという感じでした。結局のせられちゃうワトスン先生、自己主張するワトスン先生。ホームズさまと阿吽の呼吸で敵をぶん殴るワトスン先生。これはちょっとあたらしい感じです。わるくはない気がしました。これくらい個性がある方が、個人的にはコンビとしてしっくり……ああ、だからそうしたのか。
見た目に関してはかなり若い。。うーん。ワトソニアンの方にどううつるかは微妙なかんじがします。医者としての腕は良さそう。
あ、ワトスン先生の名前は、ジョンのほうでした。

というわけで、全体的に、まあこんなかんじなのかな、と思いました。アクション版SH、山あり谷ありの映画にするには、こういう線で行くのが妥当なのかな、というか。思ったほど悪くはない、けれど、やっぱりアイリーンが、どうにも受け入れられませんでした、というところ。
なんでもいいけれど、つかれました。。。映画。

中途半端ですが、こんなところで。。要はホームズさま好きですってことです。
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