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毎日頭の中が先生でいっぱいです
2025/04
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 をおもいつきました、こんばんは。。
えっと、つづきから書いてみます。ので、よろしければお読みください。即席のためたいした内容じゃありませんが読んでやってもよいぞ、という方は、つづきからどうぞ~。。あの、ほんとにくだらないよ。

今回はお手紙ではありません。お手紙をいっぱい書く云いわけをしております。





 「つまりさ」
先生はいかにも利発的な顔をして、買ってきた10センチほどの羊羹にかぶりつきながら云った(砂糖の塊にしか見えないので、キリコは内心ぞっとした)。
「おれは思った。お互い黒ヤギさんと白ヤギさんみたいにお手紙をひっきりなしに出しあえば、相手がいまどこでなにをしてるのか把握できるわけだから、こないだみたいにせっかく来たらあんたがいなかった、なんていうことにならずにすむ。要は、無駄を省くことができる」
それを原子力か相対性理論並みの大発見のように云うので、キリコはちいさくため息をつき、そういうことをいまどきの恋人たちはメールでやりあうだろうし、ひと昔前の恋人たちなら電話でやりあったろうが、先生としてはそういう「常に手軽に相手に連絡ができる状況」には風情を感じられない、という理由から忌避していたのではなかったか、と云ってやった。
先生は少々気をわるくした。
「それはちょっとちがう。ちょっと電話をかければ相手が出るとか、ちょっとメールをぶてば連絡がつくとか、そういうのはきらいだ、たしかに。うん。だけど、なんできらいかっていうと、要はボタンを押しただけで連絡がつくなんて、手間をかけてなくて誠意が感じられないからなんだよ。その点、お手紙っていうのは、字を書く時間がかかる。内容も考えなくちゃならない。『ひま』とかいうメールならよくやりとりされるかもしれないけど、そんなの手紙にしたら、郵便事業をばかにしてるとしか思えないだろ。すくなくとも80円かけて送る価値はない。そのちがいなんだ。わかるだろ?」
よくわからないがなんとなくわかった、とキリコは答えた。要は、自分からのお手紙がほしい、ということだ。それもたぶん、頻繁に。
「というわけで、あんたからお手紙がつく。おれがお返事を返す……たぶん。気が向いたら。またあんたからお手紙が来る。おれがお返事を……うん、そういうこと」
先生は羊羹を半分食べ終わり、残りを見つめてしばし自身の欲望と理性とのあいだの葛藤に苦しんでいたが、最後には理性が勝利し、羊羹は乱雑に包み紙につつまれた。
「いいですよ」
キリコは云った。先生は椅子からとびあがった。
「ほんとかい?」
「だってそうしたいんでしょう?」
「そりゃあまあ」
「私、お手紙書くの嫌いじゃないですから。先生がどんなお返事をくださるのか、とっても楽しみでもあるし」
先生はすこし顔をしかめた。その点に自信のない証拠だったが、キリコは気づかないふりをした。
「先生がお帰りになったら、お手紙を書きはじめることにしますよ。何日かにいっぺん。思いついたときに」
先生は破顔した。
「お手紙、好きなんだ」
思春期の女子生徒のようなことを云っているが、キリコはその点についてあまり深く考えないことにした。先生がお手紙にどんなロマンを感じているのか知らないが、お互いのためにあまり深く知らないほうがいいということも、長いことおつきあいしていればままある。
ともかくも、キリコはお手紙を割に頻繁に書くことを約束した。お返事についての蓋然性の問題はあまり考えないことにして。
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